前回に引き続き、大学入学共通テストの各教科ごとの特徴とその勉強法について紹介していきます。
前回は、英語・数学・国語の主要3教科について紹介しました。
そこで今回は後編と題し、理科と社会について紹介していきます。
理科も社会も選択する科目によって対策が異なるため、自分の選択科目と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてくださいね。
主要3教科について知りたい方は前編をチェック!
理科
獣医学部受験生にとって、重要なのが理科の選択ですよね。物理・化学・生物・地学のうちどの教科を選んで受験するのかがキーポイントになります。
共通テストの問題は基礎的なものが多いですが、理科に関してはきちんと本質を理解していないと点数につながりません。
そのためどの教科を選んでも、きちんと現象と仕組みを理解しておく必要があるでしょう。
今回は獣医学部受験生の多くが選択する、物理・化学・生物について説明していきます。
ぜひ参考にして、対策をしてくださいね。
特徴(物理):日常生活の中にある「物理」を意識して!
2021年の共通テストは、センター試験の物理に問題傾向が似ていました。
しかし試行調査や予想問題では、日常の中にある物理現象に目を向け、一見取り掛かりにくい所見の問題が出題されています。
またデータやグラフを扱う問題も新しくみられました。出題内容に大幅な変更があるわけではないにせよ、思考力や想像力を必要とする問題が多くなっています。
特徴(化学):初見の物質やデータに、いかに対応できるかが鍵!
共通テスト化学では、教科書に載っていないような初見の物質名や、データを考察させる問題が出題されます。
また、聞いたことのないような法則や原理が登場することも考えられます。
センター試験よりも設問自体の文章の容量も増え、必要な情報を正確に読み取ることが難しくなると考えられます。
また、分野ごとに大問が分かれておらず、まんべんなく様々な分野を跨いで出題されるのも特徴です。
特徴(生物):実験データや結果を考察する問題に惑わされるな!
共通テスト生物はセンター試験の生物と比べて、何といっても問題文がとても長くなりました。
問題文には実験のデータやグラフが組み込まれ、そこから正確な情報を抜き取ることが重要になります。
共通テスト生物の考察問題は、国公立大学や私立大学の二次試験の生物の問題に収録されているような問題が多いでしょう。
教科書に載っていないような実験も出題されるため、焦らずにしっかり問題文を読むことが大切です。
勉強法(物理):教科書の原理を完璧に!演習は過去問利用が◎
実験データやグラフを扱う問題に対応するには、教科書の基礎知識が基本となります。
そのため、教科書に載っている公式や法則をきちんと理解して、説明できるようにしておくことが必要です。
また、時間配分などはセンター試験の時と大幅には変わらないため、センター試験の過去問を利用するのもおすすめです!
今までの模試等で間違えた問題を、類題まで解けるよう、完璧に復習しましょう。
勉強法(化学):現象の本質を理解!演習は私大マーク式問題で!
センター試験よりも、その場でいかに自分の知識を応用できるかが鍵になる共通テスト化学。
そこで重要になるのが、法則や現象に対してその本質を完璧に理解することです。
また、センター試験に比べて時間配分が厳しくなることが予想されます。
そのため自分の苦手を知るためにはセンター試験の過去問を利用するのも一つの手ですが、実践的な演習にはハイレベル私大のマーク式入試問題の過去問を利用することがおすすめです!
勉強法(生物):考察系の問題を多く含む参考書や過去問で演習!
センター試験の時と同様、共通テスト生物でも、他の教科に比べると時間に余裕があると思います。
そのため、ゆっくりと焦らずに問題文を読む時間を取れるはずです。
だからこそ確実に高得点を狙っていきたいですよね。
そこで、考察系の問題を多く含んだ参考書を使って演習するのがおすすめです!
また、センター試験の過去問にも毎年少量の考察問題が含まれるため、これらを抜粋して対策するのも良いと思います。
基礎知識を逐一確認しながら、確実に点数に繋げられるようにしましょう。
理科の選択科目に悩んでいる人はこちらをチェック!
社会
獣医学部受験生がおろそかにしがちな科目の1つが社会ですよね。獣医学部の二次試験には社会を必要としないため、後回しにしてしまう人が多いようです。
しかし社会は共通テスト本番二日間の時間割で、一番最初に受ける科目です。
そのため社会での手応えが、二日間のメンタルや心持ちに関わってくると言っても過言ではないのです。
科目選択は人それぞれ違うと思いますが、社会で安定して8割程度の点数を取れるように、以下の説明をぜひ参考にしてみてくださいね。
特徴(歴史):世界史は複数資料の読み取り!日本史は時間配分が鍵!
共通テスト世界史では、試行調査で出題されたような複数の資料を組み合わせて読み取る問題が新傾向と言えます。
読む要素が増えますが、聞かれている内容やレベルはセンター試験と大幅には変わりません。
共通テスト日本史では、図版・史料を含ませた問題が頻出し、1問を解くのに時間がかかることが特徴です。
特徴(公民):問題文が長め!リード文読解問題はなくなり読解力が鍵に!
センター試験の公民に見られた、大問ごとのリード文読解問題が無くなったのが最大の特徴。
そのため問題文を細かく読む必要は無くなりましたが、その代わり知識がより深いところまで問われています。
また、問題文が長く読むのに時間がかかるのも特徴です。素早く正確な情報を抽出し、選択肢を選ぶことがポイントになります。
特徴(地理):統計データの読み取り問題!思考力問題が主に!
共通テスト地理では、統計データを読み取る問題の配点が高く、割合が多くなっています。
センター試験とさほど内容に差があるわけではありませんが、全体的に思考力を図る問題が多く、その場でしっかり考えることが重要になります。
また、問題文の中に手がかりやヒントが隠されているので、問題文を焦らず正確に読み、情報収集をすることが鍵となります。
勉強法(歴史):一問一答等で即答できるよう練習を!演習は過去問で◎
前述の通り、時間配分が厳しくなることが予想される歴史。
そのため、全範囲の知識を迷わずに即答できるよう、練習しておくことが大切です。
また知識を定着させるために毎日少しずつでも勉強することもおすすめです。
世界史も日本史も膨大な範囲について網羅する必要があるため、それらを効率的に演習するために、過去問は必須です。
しかし図録や教科書の史料に目を通したり、試行調査や予想問題も利用して、新傾向に慣れておくことも重要です。
勉強法(公民):共通テスト用の参考書を1冊完璧にしよう!
倫理、政治経済、現代社会のいずれも、共通テストでは問題文がとても長くなっているのが特徴でした。
そのため、いかに長い問題文の中から正しい情報を抜き出すかが大きな鍵となります。
また、センター試験の時と比べて教科書の細かい知識を問う問題が増えたため、教科書をしっかり読み込むことも大切です。
自分の選択した科目の共通テスト対策の参考書を1冊購入して、知識を完璧にインプットすることで安定して8割程度の点数を取れるようになるでしょう。
アウトプットにはセンター試験の過去問だけでなく、予想問題等を利用し、時間配分や問題傾向に慣れることが近道です。
共通テスト社会のおすすめ参考書は以下から購入可能です!
理科・社会は安定して8〜9割を取れるように演習を!
今回は各科目の共通テスト対策で、理科と社会について紹介してきました。
獣医学部受験生にとって共通テストで高得点を取ることが、周りの受験生に差をつける合格への第一歩です。
そして共通テストでコンスタントに高得点を取るためには、理科と社会でどれだけ安定して8〜9割取れるかにかかっているでしょう。
今回の記事を参考にして、ぜひ理科と社会にも力を入れて勉強してみてくださいね。
共通テスト対策について知りたい方はこちらもチェック!
コメント