「北海道大学獣医学部って難しいって聞くけど、どのくらい難しいんだろう…。」「北海道大学獣医学部に入りたいけど、私でも合格できるのかな…?」と、疑問に思っている人はいませんか。
『動物のお医者さん』のまんがでも有名な北海道大学獣医学部の難易度、気になりますよね。
今回の記事では、北海道大学獣医学部の具体的な難易度と、合格するためにおすすめの勉強法を解説します。北海道大学獣医学部に少しでも興味がある人や、目指しているけれどどう対策していいかわからない人は、ぜひ参考にしてください!
北海道大学獣医学部の難易度はどのくらい?
まずはじめに、北海道大学獣医学部の難易度は高いです!
●偏差値・共通テスト得点倍率
●合格最低点
これら3つの観点からその根拠を見ていきたいと思います。
偏差値・共通テスト得点率
前期 | 後期 | |||
偏差値 | 共通テスト | 偏差値 | 共通テスト | |
東京大学(理科Ⅱ類) | 67.5 | 84% | ー | ー |
北海道大学 | 65 | 78% | 65 | 79% |
東京農工大学 | 62.5 | 76% | 67.5 | 80% |
宮崎大学 | 62.5 | 72% | 65 | 77% |
岐阜大学 | 60 | 72% | ー | ー |
出典:パスナビ
北海道大学獣医学部の偏差値は前期後期ともに65.0と高く、東京大学理科Ⅱ類に次ぐ難易度です。
国立の獣医学部の中ではトップレベルにあると言えるでしょう。
北海道大学獣医学部の合格率が50%となる共通テスト得点率は、前期78%、後期79%となっています。
しかし、合格者の共通テスト得点率はそれよりさらに高く、85%〜90%です。
これは、東京大学理科Ⅱ類の受験者とほぼ変わりありません。
また、志願者数が多い年は、共通テストの得点による足きりも発生します。よって共通テストでは、最低でも80%以上、さらに合格率を上げるなら85%は取りたいところです。
共通テストで9割を目指すということは他の国立大学医学部とも変わりませんから、共通テスト得点率からみても難易度は高いと言えますね。
偏差値についてより具体的に知りたい方はこちらの記事をご覧ください👇
倍率
前期 | 後期 | |
2021年度 | 3.9 | 2.5 |
2020年度 | 4.3 | 6.3 |
2019年度 | 5 | 7.8 |
北海道大学獣医学部の倍率は、ここ3年間では前期4〜5倍、後期2.5〜8倍となっており他大学に比べても少し高めです。
後期は、前期で合格した志願者がぬけるので、実際にはもう少し低くなると考えてもよいでしょう。
しかし、後期の倍率は年により変動も大きいため、合格する可能性は低いと考えておいて間違いありません。
このように、北海道大学獣医学部は倍率の観点からみても難易度が高いということがわかります。
合格最低点
前期 | 後期 | |
2021年度 | 592.65 | 725.5 |
2020年度 | 600.73 | 830.35 |
2019年度 | 586.61 | 749.3 |
北海道大学獣医学部のここ3年の合格最低点の推移は、上の表のようになっています。
前期は、共通テスト300点満点、個別試験450点満点の計750点満点です。おおむね600点前後が合格最低点であることがわかります。
ただ合格者平均点は合格者最低点+ 20〜30点を推移しています。年にもよりますが、確実に合格するためには610点は取りたいところです。
後期は共通テスト450点満点、個別試験500点満点の計950点満点です。こちらはおおむね730点前後が合格最低点となっています。
2020年度の後期受験に関してはコロナの影響でセンター試験のみで点数がつけられたため、例年よりも高くなっています。
後期の合格者平均点は、合格者最低点+ 20〜30点で推移しています。こちらも年にもよりますが、確実に合格するためには740点は取りたいですね。
このように、前期後期ともに合格者最低点は合格者平均点-20〜30点であり、僅差の戦いであることがわかります。合格者最低点からも、難易度は高いと言えそうですね。
北海道大学獣医学部の入試の特徴
次に、北海道大学獣医学部の入試の特徴について解説します。具体的な試験内容を下の表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
前期 | 後期 | |
募集人数 | 20人 | 15人 |
共通テスト | 5教科7科目(300点満点) 【国語】国語(80) 【数学】数IA必須、数IIB・簿記・情報から1科目、計2科目(60) 【理科】物理・化学・生物・地学から2科目(60) ※理科は、基礎科目の選択不可 【外国語】英・独・仏・中・韓から1[リスニングを課す](60[30]) 《地歴》世界史B・日本史B・地理Bから選択(40) 《公民》「倫理・政経」(40) ●選択→地歴・公民から1科目 | 5教科7科目(450点満点) 【国語】国語(100) 【数学】数IA必須、数IIB・簿記・情報から1科目、計2科目(100) 【理科】物理・化学・生物・地学から2科目(100) ※理科は、基礎科目の選択不可 【外国語】英・独・仏・中・韓から1[リスニングを課す](100[50]) 《地歴》世界史B・日本史B・地理Bから選択(50) 《公民》「倫理・政経」(50) ●選択→地歴・公民から1科目 |
個別試験 | 3教科(450点満点) 【数学】数I・数A(場合の数と確率・図形の性質・整数の性質)・数II・数B(数列・ベクトル)・数III(150) 【理科】「物理基礎・物理」・「化学基礎・化学」・「生物基礎・生物」から2科目(150) 【外国語】コミュ英語I・コミュ英語II・コミュ英語III・英語表現I・英語表現II(独・仏・中の選択可)(150) | 1教科(500点満点) 【理科】「物理基礎・物理」・「化学基礎・化学」・「生物基礎・生物」から2科目(300) 【面接】(200) |
共通テストで勝負!
北海道大学獣医学部の受験においては、共通テストが合否を分ける第一の関門になります。
なぜなら二次試験では高得点を取ることが難しく、他の受験者との差がつきにくいからです。
共通テストでしっかりと点数を取ることは、精神的にも他の受験者よりも一歩リードすることにつながります。
逆に共通テストで失敗してしまうと、二次試験で他の人よりも多く点数を取らなくてはならず、かなり厳しい戦いになります。
年にもよりますが、北海道大学獣医学部では共通テストの点数による足きりも存在します。
北海道大学獣医学部に合格したい人は、まずは共通テストでしっかりと点数を取ることを目指しましょう。
前期試験
前期試験は、外国語、数学、理科2科目です。試験問題の詳しい内容については、次の勉強法のところで解説していますので、そちらを参考にしてください。
後期試験
後期試験は、理科2科目と面接です。
理科の試験は、前期に比べ少し難易度が高くなります。
また面接に関しては、前もって準備しておく必要があります。先生などを相手に積極的に練習するようにしましょう。
さらに、日頃から生物・獣医関係のニュースに目を配っておくとよいですね。
Twitterで生物・獣医関係のニュースを紹介しているので、もしよければフォローよろしくお願いします!
北海道大学獣医学部に合格するための勉強法・問題集
最後に、北海道大学獣医学部に合格するための勉強法やおすすめの問題集を紹介します。
特に二次試験の対策方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
英語は過去問演習が大切
北海道大学の外国語の試験のうち英語の問題は次のような大問4つで構成されています。
大問1,2:長文読解問題
大問3 :英作文
大問4 :穴埋め選択問題(年により形式に違いあり)
英語の試験全体の特徴としては、難易度はそれほど高くはないです。
その代わり、時間との勝負になります。
限られた時間の中でどれだけ正確に解答できるかが、高得点を取るためのカギとなります。
過去問を解きながら問題を解く順番や時間配分を練習しましょう。
ここからは大問別の具体的な勉強法についてみていきましょう。
大問1,2 :長文読解問題は本番を意識しよう
まず大問1、2の長文読解問題に関しては、速く正確に解く練習が効果的です。
私は過去問などを用いて、一日大問1問を時間を測って解いていました。
ここで大切なのは、解いた問題を解きっぱなしにしないということです。
解いている中で、必ず間違えた問題が出てくると思います。そうした問題は、なぜ解けなかったのか分析し、期間をあけてもう一度解きなおしましょう。
これは、間違えたところが身についているかどうかの確認になります。
大問3 :英作文は添削してもらおう
大問3の英作文に関しては、時間をはかって解き添削してもらう勉強法が効果的です。
とくに、最後の長い英作文の問題に関しては、積極的に添削してもらうようにしましょう。先生などの目を通してもらうことで、自分のミスの癖や直すべきところが明らかになります。
とくに細かい文法のミスは失点のいちばんの原因となるので、気をつけたいですね。
大問4 :穴埋め選択問題(年により形式に違いあり)は最後に解こう
大問4の穴埋め選択問題は、全体を通した過去問演習で練習するのがいちばん効果的です。
なぜなら、出題形式が特徴的だからです。
特に、長文中にある空欄の中では、文章を読まずとも文法知識だけで埋まるものもあります。
こうした特徴から、大問4問目は最後にまわして、あまった時間で解くのがおすすめです。
北海道大学の英語のみの過去問もあるので、演習にはこちらが使いやすいかと思います。ぜひ活用してください!
獣医学部受験の英語の勉強法については別の記事でも紹介されていますので、ぜひこちらも参考にしてください。
数学は基本・標準問題を確実に
北海道大学の数学の試験は、大問5問で構成されています。
そのうち大問3問が数Ⅲから、2問が数ⅠAⅡBからの出題であることが多いです。
問題の難易度としては、数Ⅲの微積の計算問題の難易度が高いことが多いのを除き、全体的に基本・標準問題が解ければそれを応用して解くことができるレベルです。
そのため、基本問題をどれだけ確実に解くことができるかが高得点を取るためのカギとなります。基本問題が確実に解けるようになるまで何度も練習しましょう。
また、数Ⅲの微積に関しても、基本的な問題の応用であることに変わりはありません。基本的な微積の計算問題も確実に解けるようにしておきましょう。
現時点では共通テストで記述式の問題がないため、2次試験の記述式の数学の試験対策に焦ってしまうことがあります。
2次試験対策でスムーズに記述式に移行できるよう、前もって記述式の問題を解いておくことも大切なポイントです。
化学は各単元のポイントをしっかりおさえる
北海道大学の化学の試験問題は、次のような大問3問構成となっています。
大問1:理論化学
大問2:無機化学
大問3:有機化学
上にあるように、全体的に幅広い範囲での出題となります。
しかし、問題1つ1つの難易度はそれほど高くないため、基本的な問題が解ければ高得点も狙うことができます。また知識問題も多いため、知識にぬけがないように確認しておきましょう。
計算問題に関しては時間がかかることもあるので、解ける問題から解いていく解き方がおすすめです。
化学の勉強で私が主に使っていた問題集は「セミナー化学・化学基礎」です。
基本的な問題が網羅されているだけでなく、穴埋めの知識問題もあるので、基本問題が身についているか確認するのにはとてもおすすめです。
基本問題が解けるようになってきたら、過去問で応用問題も練習するとよいかと思います。
過去問では学校の出題の特徴をつかめるので、受験前は過去問を中心に演習するとよいでしょう。
北海道大学の化学のみの過去問もあるので、ぜひ活用してみてください。
生物はもれがないように!
北海道大学の生物の試験問題は、年によって大きく内容が違います。
そのため、ぬけがないように生物基礎からしっかりと勉強しておく必要があります。
特に知識問題においては、その範囲を勉強していないと全然答えられないことがあるので、最後までぬけがないか確認しましょう。
そのためにおすすめの問題集は、「セミナー生物・生物基礎」です。
基本問題の他、穴埋めの知識問題があるため、知識問題の練習にもとても良いです。
おすすめの生物の勉強法に関しては別の記事でも紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてください。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、北海道大学の難易度とおすすめの勉強法について解説しました。
北海道大学獣医学部の難易度は高いものの、基本・標準問題が確実に解ければ、合格の可能性も低くはないことがわかりましたね。
北海道大学獣医学部と聞くと、「難しい!」というイメージをもつ人も多いかもしれません。
しかし、誰でも対策をすれば合格の可能性は十分にあります!!
北海道大学獣医学部に入りたい人は、この記事を参考にぜひ頑張ってください!
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