獣医学部は、共通テストの点数が非常に重要な学部の1つです。
そして共通テストを乗り越えると、ついに2次試験に向けての勉強が始まります。
どのように進めていいか不安に思っている人も多いですよね。
この記事では、獣医学部・獣医学科を受験される方のために、現役獣医学生およそ400人から
『獣医学科受験のためにどのような勉強をしたか』についてアンケートを行い、その結果について書いています。
また、今回の記事は共通テストでの得点率が80%以上の人向けです。
得点率が50%〜70%の人向けの記事もありますので、そちらも併せてどうぞ!
アンケート内容
今回は現役獣医学生を対象に、主に受験の際どのような勉強をしたかについてアンケートを行いました。その結果、398名もの獣医学生から回答を得ることが出来ました。
アンケートの内容としては
所属大学は国/私立どちらか
センター試験でどれくらい得点したか
2次試験の科目は何を選択したか
2次試験に向けてどのような勉強を行なったか
です。
国立/私立の割合
まずはじめに、アンケートに回答してくれた獣医学生の所属している大学の割合はこのように国公立の獣医大学が多くなっています。
人によって受験する獣医大学は違うと思いますので、ぜひ参考にしてください。
得点分布
センター試験の得点率の割合はこのようになりました。
予備校や塾等で言われているように、8〜9割の得点率の人が多くを占めています。
しかしその一方で、7〜8割の得点率の人も結構な数合格しています。
共通試験で思うように点が取れなかった人も、挽回のチャンスは十分にあると言えますね!
センター得点別勉強法ランキング
ここからは、獣医大学を受験して合格した人たちが『2次試験でどんな科目を選択したか』『2次試験のためにどのような勉強をしたか』について、センター試験での得点率別に書いていきます。
ぜひ獣医大学受験の参考にしてください!
90%以上得点した人
獣医大学を受験して合格した人のうち、センター試験での得点率が90%以上だった人は全体のおよそ1割でした。
2次試験は「英数+生物」
得点率が90%以上だった人が2次試験で選択した科目のランキングは
- 英語 20人
- 化学 19人
- 生物 18人
- 数学(IIIまで) 15人
- 物理 5人
でした。
獣医大学の受験は一般的に、偏差値が高めの大学では『数学』+『英語』+『理科1or2科目』、偏差値が低めの大学で『数学or英語』+『理科1or2科目』のことが多いです。
また、数学は15人とも数IIIまでを受験していることから東京大学や北海道大学などの偏差値の高い大学を受験していることが見て取れます。
2次試験に向けての勉強法ランキング
90%以上得点していた人たちが獣医大学の2次試験のために行っていた勉強法は
- 受験する大学の過去問 23人
- 同じレベルの他大学の過去問 3人
- 制限時間決めて解く 2人
- 苦手分野を中心に 2人
- 傾向をつかむ 1人
でした。
ここからは、それぞれの勉強法の詳細について書いていきます。
過去問演習は赤本を使う
過去問演習では、やはり赤本を用いて勉強している人がほとんどでした。また、同じレベルの他大学の赤本で演習している人も見られました。
しかし、ただ解くだけでは成績は上がりません。そこで、いくつかの取り組み方における工夫が見られました。
本番を想定して制限時間を設定して解く、または本番よりも短い時間で設定して解く。
本番は制限時間もある上に、初めての場所、指定された時間に一斉に多くの受験者で実施されます。そのため、本番で実力を出せるようにできる限り本番に近づける工夫が見られました。
できるのであれば、いつもと違う場所で、受験と同じ時間帯で制限時間を設けて取り組んでみたらいいかもしれません。
傾向をつかむ
赤本はその大学の数年分の過去問が掲載されています。
その大学の入試問題を作っているのは当たり前ですが人なので、大学によって傾向があります。
また、この大学に入るにはこの分野の問題は解けて欲しいなどの大学側の意図も問題に反映されています。
その傾向に気づくことが大切です。
例えば、数学の問題で3問中2問は1年前と同じ分野で、残りの1問が新しい分野が入るという繰り返しになっている大学もありました。
問題演習は苦手分野から!
問題演習では、苦手分野を中心に克服するという人が見られました。
克服の仕方も、その分野の問題を解きまくることが大切です。
今日はこの分野を集中してやろうとか、一週間はひたすらこの分野をやろうみたいな形で取り組んで見てもいいかもしれません。
80〜90%得点した人
獣医大学を受験して合格した人のうち、センター試験の得点率が80~90%だった人は全体のおよそ7割でした。
2次試験は「数学+化学」が鉄板
得点率が80~90%であった人が2次試験で選択した科目のランキングは
- 数学 176人
- 英語 170人
- 化学 158人
- 生物 151人
- 物理 45人
でした。
獣医大学の受験は一般的に、偏差値が高めの大学では『数学』+『英語』+『理科1or2科目』、偏差値が低めの大学で『数学or英語』+『理科1or2科目』のことが多いです。
この結果からこの得点帯では英語と数学がほぼ同数であるため、比較的偏差値の高い大学を受験している人が多いようです。
2次試験に向けての勉強法ランキング
80~90%の得点率の人たちが主に行った勉強法は
- 受験する獣医大学の過去問 218人
- 問題集をやりこむ 15人
- 授業、講座 10人
- 記述対策 8人
- リラックス 5人
でした。
ここからは、それぞれの勉強法の詳細について書いていきます
過去問は似た大学のものも使う
過去問演習は、赤本を用いて行っている人がほとんどでした。
また、自分が受験する獣医大学だけでなく、似た傾向の問題を出す大学の過去問を解いている人も多く見受けられました。
過去問で2次対策を行っていた人の中には、『過去何十年もの過去問を集めて全部解いた』『ただ過去問をやるだけでなくタイムトライアル形式で解いた』などと自分なりの工夫をしながら解いている人が多かったです。
書店にある赤本は最新年のものしか置いてないので、学校や予備校の図書館、古本屋などで昔の赤本を探すのもいいかもしれませんね。
ひとつの問題集をひたすらやる
問題集を使って勉強していた人は、一つの問題集をひたすら繰り返してしていた人が多く見受けられました。
獣医大学の二次試験はそこまで難解な問題が出題されることは少なく、広く浅い知識を求められることが多いためいろいろな問題集をするより一つの問題集を完壁にできるようになるまで何度もくりかえすことが大事なのかもしれません。
獣医専用の対策授業
授業、講義で2次試験対策を行っていた人は、その人が通う学校や予備校で獣医受験専用の対策授業が行われている人が多く見受けられました。
しかし、獣医受験は大学によっては文系数学で2次試験を行うところなどがあるため、獣医受験専門の授業がない学校や予備校では自分で独自の勉強をする必要があるかもしれません。
「英語・生物」は記述対策も
記述対策で2次試験対策を行っていた人は、英語や生物をメインに対策していることがわかりました。
一般的に記述対策といえば英語ですが、獣医学部は農学部に近いので生物の記述も多く出題される傾向にあります。
逆を言うと、生物を使わずに受験する人はあまり気にしなくてもいいかもしれませんね。
時にはリラックスも
意外にも5位にランクインしたのがリラックスをすることです。
これは獣医受験の共通試験の点数の割合が高いことや2次試験の内容があまり難しくないことが関係しているかもしれません。
具体的な内容としては、モンハンなどのゲームや、未来の大学生活を妄想するなどでした。
共通試験で安全圏の点数をとれた人は遊んでみるのもいいかもしれませんが、油断は禁物でお願いします!
前編はここまでになります!得点率が50〜80%の人はこちらの記事をどうぞ。
過去問と問題集を徹底的にやり込もう
ここまで、共通テストの得点率が80〜100%の人が2次試験に向けてどのような勉強をしていたかについて解説をしてきました。
全体的な傾向として、受験する大学・近いレベルの大学の過去問演習や今まで使ってきた問題集をやりこむといった意見が多かったように見受けられました。
また、2次試験に選んだ科目は英語・数学・化学がトップ3となっていました。
これらのデータが皆さんの受験の手助けとなれば幸いです。頑張ってください!
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