獣医学部を志望していると、「鹿児島大学は前期aと前期bがあるけど、どう違うの?」「共通テストと二次試験、どちらが重視される入試なのか知りたい」と感じる人も多いのではないでしょうか。
鹿児島大学共同獣医学部の入試は、前期(a・b)・後期・推薦入試と複数の方式が用意されており、それぞれで配点や評価のされ方が大きく異なるのが特徴です。そのため、入試の仕組みを正しく理解していないと、自分に合わない方式を選んでしまう可能性もあります。
この記事では、鹿児島大学共同獣医学部の入試概要に特化し、
- 入試方式ごとの募集人数と配点の違い
- 共通テストと個別学力検査の位置づけ
- 前期(a・b)・後期・推薦入試の制度上の特徴
- 受験方式を選ぶうえで知っておきたい注意点
を、最新の入試要項をもとにわかりやすく整理して解説します。
「まずは鹿児島大学の入試制度を正確に理解したい」という方に向けた基礎資料的な記事として、志望校選びや出願戦略を考える際にぜひ活用してください。
鹿児島大学共同獣医学部の入試概要

鹿児島大学共同獣医学部は、人と動物とのよりよい共生環境社会を科学的に考究する教育を行っています。問題解決能力と自己資質を向上させ、個人の能力を高めることを大切にしているのが特徴です。
人気のある学部であることから、合格へのハードルは低くはありませんが、知識を積み重ね、入試に対して正しい戦略を練ることで現役での合格も夢ではありません。
本項では、鹿児島大学共同獣医学部の入試の配点や出題傾向から、科目別の勉強法と対策までを詳しく解説していきます。
入試ごとの募集人数と配点の違い
鹿児島大学共同獣医学部の入試は、一般選抜前期(a,b)と一般選抜後期、推薦枠の複数の選抜方式があり、一般選抜前期(a,b)が各10人、一般選抜後期2人、その他推薦枠など8人で計30人です。
入試ごとの募集人数と配点の違いは以下の通りです。
| 入試区分 | 募集人数 | 共通テストの配点 | 個別学力検査の配点 |
| 一般選抜前期(a) | 10人 | 920点満点 | 600点満点 |
| 一般選抜前期(b) | 10人 | 460点満点 | 1200点満点 |
| 一般選抜後期 | 2人 | 920点満点 | |
| 総合型選抜(自己推薦型選抜) | 6人 | 1020点満点 | 400点満点 |
| 学校推薦型選抜Ⅱ | 2人 | 1020点満点 | 400点満点 |
共通テストの科目と配点
鹿児島大学共同獣医学部の入試における共通テストは、6教科8科目で、一般選抜前期(a)と一般選抜後期では920点満点、一般選抜前期(b)では450点満点で実施されます。
共通テストでは、主要3教科(国語・数学・外国語)に加え、理科2科目・地歴公民・情報が必要教科です。
各教科の配点を以下の表にまとめました。
| 教科 | 一般選抜前期(a) | 一般選抜前期(b) | 一般選抜後期 |
| 国語 | 200点 | 100点 | 200点 |
| 数学 | 200点 | 100点 | 200点 |
| 外国語 | 200点 | 100点 | 200点 |
| 理科 | 200点 | 100点 | 200点 |
| 地歴公民 | 100点 | 50点 | 100点 |
| 情報 | 20点 | 10点 | 20点 |
| 合計 | 920点 | 460点 | 920点 |
個別学力検査の科目と出題傾向
鹿児島大学共同獣医学部の一般選抜における個別学力検査は、3教科3科目で、前期(a)では600点満点、前期(b)では1200点満点で実施されます。
一般選抜後期では、個別学力検査は実施されません。
各入試の配点を以下の表にまとめました。
| 教科 | 一般選抜前期(a) | 一般選抜前期(b) |
| 数学 | 200点 | 400点 |
| 理科 | 200点 | 400点 |
| 外国語 | 200点 | 400点 |
| 合計 | 600点 | 1200点 |
足切りや面接はある?知っておくべき注意点

鹿児島大学共同獣医学部の受験を考えている人は、足切りや面接の有無が気になるのではないでしょうか。
事前に情報を知っておくことで、安心して入試準備に取り組むことができます。
本項では、鹿児島大学共同獣医学部の共通テストで足切りが実施されることがあるか、入試方式ごとの受験時の注意点までを詳しく解説していきます。
共通テストで足切りが実施されることがあるか
結論から言うと、鹿児島大学共同獣医学部では足きりをしているという情報はありません。
しかしながら、過去の入試結果から、ボーダーとなる得点率は80%程度であるとされています。入試の得点における1つの目安として、覚えておくとよいでしょう。
学校推薦型選抜における面接対策
鹿児島大学共同獣医学部では、一般入試では面接は実施されません。そのため、共通テストや個別学力検査で確実に得点することが大切になります。
一部推薦入試では面接が実施される場合がありますので、推薦入試での受験を考えている人は募集要項で確認が必要です。
入試方式ごとの受験時の注意点
一般選抜前期(a)と一般選抜後期では、共通テストの得点比率が多く、個別学力検査の比率が少ないです。
一方で、一般選抜前期(b)では、共通テストの得点比率が少なく、個別学力検査の比率が多いです。
2025年度の出願倍率は、一般選抜前期(a)に対して一般選抜前期(b)が10倍以上の倍率がありましたので、どの入試方式で受験するかはよく考える必要があります。
合格者はどう勉強している?科目別の勉強法と対策

鹿児島大学共同獣医学部の入試は、問題の難易度としては標準より難しいくらいではあるものの、論理的な思考力が求められる試験です。教科書レベルの一般的な基礎知識に加えて、問題集を使用して様々な問題に触れておくことが大切です。
以下では、鹿児島大学共同獣医学部入試に向けた勉強法と対策を科目別に説明します。
英語|正確に素早く解く力が大事
鹿児島大学共同獣医学部の英語は、正確に素早く解く力が求められます。
問題にボリュームがあるため、限られた試験時間の中でいかに正確に読み、効率よく解答を導けるかがポイントです。普段から時間を意識して演習を行い、読解力と論理的思考力を同時に鍛えましょう。
出題形式と時間
英語の試験時間は90分です。
読解問題が大問2問、語彙・文法が大問1問、英作文が大問2問出題されます。
出題範囲と頻出分野
英語の文章を読んで日本語で説明する問題、空所補充が読解問題では頻出です。英作文は100字ほどの長い文章が出題されるのが特徴です。
対策のポイント
問題集で長文読解を繰り返し行い、長い文章に慣れる練習をしましょう。
また、時間が限られているため、英作文を素早くかけるようパターンを覚えておくなど、解答に戦略を練ることが必要です。
数学|教科書内容に沿った標準的な知識が必要
鹿児島大学共同獣医学部の数学は、教科書の内容に沿った標準的な問題が中心です。難易度的に高得点が狙えるため、確実に得点しておきたいところです。
計算問題だけでなく、証明や図示問題も出題される傾向にあります。
出題形式と時間
数学の試験時間は90分です。大問3題構成で、そのうち1問は小問3問で構成されています。
出題範囲と頻出分野
図形、整数、確率、方程式、対数関数などが過去に出題されています。
大問3は例年、数列、ベクトル、確率分布から1題選択する選択問題です。
対策のポイント
学校や塾で習った標準的な問題を確実に解けるようにしておくことが大切です。チャートなどを利用して、多様な問題に触れておくのもよいでしょう。
化学|理論化学を中心に、標準的な問題の理解が重要
鹿児島大学共同獣医学部の化学は、理論化学を中心に基礎的な知識が求められます。
問題は教科書の範囲から幅広く出題されるため、基礎事項を徹底的に固めることが得点につながります。理論化学の計算問題はもちろん、化学反応の仕組みや用語の正確な理解も欠かせません。
出題形式と時間
化学の試験時間は90分です。大問5題構成で、理論化学中心の出題になります。
出題範囲と頻出分野
例年、理論を含めて有機から2題、理論問題が2題出題されています。近年では大問1問目は総合問題として、一般知識が出題される傾向にあります。
対策のポイント
無機化学や有機化学との融合問題など、応用的な問題が出題されることがあるため、しっかりと理論を理解しておく必要があります。
また、重要な法則は事前に知識として覚えておきましょう。
生物|実験や現象を広く理解することが大切
鹿児島大学共同獣医学部の生物は、実験や現象を広く理解することが大切です。出題傾向が一定でなく、予想することが難しいため、幅広い知識が必要になります。
出題形式と時間
生物の試験時間は90分です。大問4つで、問題の難易度は標準的とされています。
出題範囲と頻出分野
出題範囲は一定ではなく、遺伝情報や生殖、進化、発生、系統など幅広く出題されています。問題量も多いため、解きやすい問題から手を付けることをおすすめします。
対策のポイント
教科書や資料集で基礎知識を学び、どんな実験や現象があるのか目を通しておくことが大切です。過去問や問題集を利用して、より多くの問題に触れましょう。
物理|標準的な問題に幅広く取り組もう
鹿児島大学共同獣医学部の物理は毎年出題範囲が同じです。過去問を確実に解けるようにして、出題形式に慣れましょう。
出題形式と時間
物理の試験時間は90分です。大問4つで、問題の難易度は標準的とされています。
出題範囲と頻出分野
力学、熱力学、波動、電磁気から1題ずつ出題されます。描図や導出を求められることが多いのが特徴です。
対策のポイント
参考書や問題集で標準的な問題に幅広く取り組むとよいでしょう。出題分野があらかじめ予想できるため、その範囲で集中して取り組むことが大切です。
知識も自信も積み重ねて、鹿児島大学獣医学部合格を目指そう!
鹿児島大学共同獣医学部の入試では、各科目ともに正確な基礎知識と論理的な思考力が問われます。日々の学習で教科書内容を確実に理解し、時間配分を意識した演習を重ねることが合格への近道です。
過去問を繰り返し解き、出題傾向に慣れておくことで、自信を持って本番に臨めるでしょう。
地道な努力を積み重ね、夢の獣医学部合格をつかみ取りましょう。




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