獣医学部を卒業し、獣医師としてのキャリアを歩み始めようとしている方の中には、
「就職活動ってどんなふうに進めたらいいのかな…?」「周りはいつ頃から就活を始めているのだろう…?」
と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
獣医師である筆者自身も、就職先を決める際には不安や心配で胸がいっぱいでした。そして蓋を開けてみると、実際失敗したと思います(笑)
就職活動と実習は、その後のキャリア形成において非常に重要な役割を果たします。
この記事では、獣医学生が直面する就職活動と実習の準備について、専門的な視点から実用的なアドバイスを提供します。
就活から実習、そして履歴書の書き方や面接対策まで、幅広いトピックをカバーしていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
就活・実習準備のステップ
一口に獣医学生の就活といっても、獣医学生の就職先はとても多岐に渡ります。
ここでは、基本的にどの業界でも通用する就活・実習のステップについてお話をしていきます。
5年生の夏までに就職先を選ぼう!
獣医学生の就職活動成功の鍵は、自分の興味やキャリア目標に合致する実習先を見つけることです。
理想的な実習先を選ぶ際には、まず「自分がどんな獣医師になりたいか」を考えましょう。自身の研究に関連した進路でもよし、昔からの夢を叶えにいくもよしです。
大学5年生の春ごろまでにある程度固めて置けると、後々スムーズにいきます。
自分がどんな獣医師になりたいのかある程度決まれば、施設の種類、扱っている動物の種類、提供される学習機会を考慮して就職先を吟味していきましょう。
就職先の探し方としては、以下のような物が挙げられます。
- インターネット
- 就職説明会
- 大学に送られてくる雑誌
- 先生、知人からの紹介
業界ごとの探し方が知りたい方は、以下のリンクから各業界の就活・実習の流れをみることができるのでぜひ読んでみてください。
5年生の夏までに実習先に連絡しよう!
実習先に連絡する方法としては、以下のようなものがあります。
- メール
- 電話
- 就活サイトを介した連絡
- 就職エージェントを介した連絡
- ホームページを介した連絡
- 書面での申し込み
メールや電話のようなオーソドックスな連絡方法に加えて、現在では就職をサポートしてくれる業者もかなり増えました。(ここだけの話、やめておいた方がいいという意見もありますが…笑)
また、公務員や準公務員の場合は書面の送付が必要な場合もあります。しっかりと確認し、適切な準備を行なってくださいね。
メールを送る場合は、事前に施設について調べ、具体的な学習目標や興味を示すことで、ポジティブな印象を与えることができます。
メール例文
実習を希望する動物病院へ送るメールの文面は、プロフェッショナルで礼儀正しく、かつ自分の意欲を伝える内容が重要です。以下に、一つの例を示します。
実習を希望する動物病院へ送るメールの文面は、プロフェッショナルで礼儀正しく、かつ自分の意欲を伝える内容が重要です。以下に、一つの例を示します。
件名: 獣医学生の実習希望に関するお問い合わせ
拝啓
貴院の日々の業務においては、大変お忙しいことと存じます。この度は、貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございます。
私は[大学名]の獣医学部に在籍している[名前]と申します。獣医師としてのキャリアを目指し、実践的な経験を積む機会を探しております。貴院の優れた治療実績と動物への深い愛情に深く感銘を受け、実習を通じて学びたいと強く願っております。
実習期間は[希望の実習開始日]から[終了日]までの[期間]を希望しておりますが、貴院のスケジュールに合わせて調整可能です。実習中は、貴院のルールやプロトコルを厳守し、積極的に学び、業務のサポートを行いたいと考えております。また、私はこれまで[具体的な学んだことや経験]に取り組んできました。これらの経験を生かし、貴院に貢献できると信じております。
貴院での実習が可能であれば、大変光栄です。実習に関する具体的な条件や、提出すべき書類などについて、詳細をお知らせいただけますと幸いです。面接の機会をいただけることを希望しております。
最後になりましたが、貴院の更なる発展とご多忙中のご健康を心よりお祈りしております。お忙しいところ恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。
敬具
[名前]
[連絡先(電話番号・メールアドレス)]
[大学名]、獣医学部 [学年]
件名: 獣医学生の実習希望に関するお問い合わせ
拝啓
貴院の日々の業務においては、大変お忙しいことと存じます。この度は、貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございます。
私は[大学名]の獣医学部に在籍している[名前]と申します。獣医師としてのキャリアを目指し、実践的な経験を積む機会を探しております。貴院の優れた治療実績と動物への深い愛情に深く感銘を受け、実習を通じて学びたいと強く願っております。
実習期間は[希望の実習開始日]から[終了日]までの[期間]を希望しておりますが、貴院のスケジュールに合わせて調整可能です。実習中は、貴院のルールやプロトコルを厳守し、積極的に学び、業務のサポートを行いたいと考えております。また、私はこれまで[具体的な学んだことや経験]に取り組んできました。これらの経験を生かし、貴院に貢献できると信じております。
貴院での実習が可能であれば、大変光栄です。実習に関する具体的な条件や、提出すべき書類などについて、詳細をお知らせいただけますと幸いです。面接の機会をいただけることを希望しております。
最後になりましたが、貴院の更なる発展とご多忙中のご健康を心よりお祈りしております。お忙しいところ恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。
敬具
[名前]
[連絡先(電話番号・メールアドレス)]
[大学名]、獣医学部 [学年]
履歴書・職務経歴書を準備しよう!
実習先に連絡が済み、日程調整なども終わったら履歴書・職務経歴書を準備しましょう。
履歴書や職務経歴書は、あなた自身を紹介し、実習先や将来の雇用主に対する最初の印象を形成する重要なツールです。明瞭で簡潔なフォーマットを選び、関連する経験やスキルを強調することが重要です。
実習経験だけでなく、ボランティア活動や関連するセミナー参加なども記載して、獣医学に対する熱意を示しましょう。
面接の対策をしておこう:よくある質問とその回答
獣医学生の就職先、特に動物病院の場合、実習期間中に面接や面談が行われることが多いです!
面接は、あなたの能力や適性、人柄を評価される絶好の機会です。
関東や関西のように人口が集中している地域では早々に募集枠が埋まってしまうことも多いため、実習の段階からしっかりと面接の対策をしておきましょう。
面接の質問としては、以下のようなものが聞かれることが多いです。少なくともこれらの質問に対しては準備をしておきましょう。
これらの質問に対する回答を準備し、可能ならば友人や家族とのロールプレイを通じて練習することで、面接時に自信を持って臨めるでしょう。
実習生のためのアドバイス
ここまで、実習に進むための流れを説明してきました。
しかし、やはり気になるのは「実習中にどんなことに気をつけるべきか」という点ではないでしょうか。
そこでここからは、実習を成功させるために気をつけるべきことについてお話ししていきます。
積極的な姿勢をアピールしよう!
実習中は、積極的に学ぶ姿勢を持つことが重要です。
疑問に思ったことは遠慮なく質問し、できるだけ多くのことを学びましょう。
メモもしっかりと取るようにしましょう。学んだことだけでなく、施設の人数配置や特徴、勤務時間や雰囲気までしっかりと記録しておくことで、のちに就職先を選ぶ際に見返すことができます。
また積極的に学ぶ姿勢は、それだけで就職に有利になります。担当してくださった方は自分の上司になるわけなので、良い関係が築けていると就職後の生活にも良い影響が出るかもしれませんよ。
自分がもし働いたら…を常に考えておこう
実習に行っている数日間は、「自分がもしここで働いたらどうなるか?」ということを常に考えておきましょう。
しかし、ただ「考える」というのも抽象的なので、以下に私がチェックした&チェックしておけばよかったと思うことリストを掲載します。
ぜひ参考にして下さい。
実習中チェックリスト
- 通勤にはどれくらい時間がかかるか(駅やバスの混み具合)
- スタッフはどのあたりに住んでいるか
- スタッフの人数(動物病院の場合は、獣医師と看護師の割合)
- チーム内のコミュニケーション
- 指導を受けられる環境か?
- 退勤時間は実際どれくらいか(早く帰されてもチェックすべし!)
- メンターになるような上司はいるか
- 人の出入りの激しさ
- 業界内の人脈(色々な人と繋がれるか)
- 自身の描くキャリアを歩めそうか(1日も無駄にしない気持ちで!)
実習後は振り返りとキャリアプランニングを忘れずに!
実習が終わった後は、経験を振り返り、自身のキャリアプランにどのように役立てるかを考えることが大切です。
実習で得たスキルや知識をどのように今後の学習やキャリアに活かすかを毎回計画しましょう。
何軒か実習に行った場合はそれぞれを改めてまとめ直すのも重要です。
自分の中での評価基準(点数や☆の数など)を作っておくのも良いアイデアですよ!
丁寧に実習を行い、将来のために備えよう!
今回の記事では、獣医学生の実習のステップについて説明を行いました。
獣医学生にとって、就職活動と実習の準備はキャリアの成功へ向けた重要なステップです。正しい準備と姿勢で臨めば、これらの経験はあなたの将来に大きな価値をもたらすでしょう。
逆になあなあで行ってしまうと、思いもよらない失敗を招きます。
私もなんとなくで就活したため、就職後にかなり痛い目に遭いました(笑)
この記事が、獣医学生が成功に向けて確実な一歩を踏み出すためのサポートとなることを願っています!
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