多くの人がなりたい職業として1度は考えたことがあるであろう「獣医師」ですが、どうやってなるかについてはあまり知らない人も多いのではないでしょうか?
自分の体験談を話すと、親戚の席などで「獣医になりたい」と言うと、「専門学校に行くの?」と言われたことがあります(笑)
実は獣医師になるには、専門の大学に入り、そこで6年間学んだ後国家試験に合格する必要があります。
この記事では、獣医師になるためにはどんな大学に入ってどんな勉強をしていくのかについて説明していきます。
皆さんの進路を決める上でとても重要な情報ですので、しっかり読んでくださいね。
獣医大学を卒業する
獣医師になるには、全国に16しかない大学の獣医学部あるいは獣医学科に入学し、単位をとって卒業する必要があります。
「獣医大学」という言葉にあまり馴染みのない人も多いのではないでしょうか?ここからは、獣医になるために卒業する必要のある大学について説明をしていきます。
獣医大学って?
獣医大学とは一般的に、獣医学部あるいは獣医学科の存在する全国16の大学のことを指します。
これらの大学を卒業しなければ、獣医師になるための国家試験を受ける資格を得ることができません。
この16大学には国立も私立もどちらも含まれているため、受験競争は非常に熾烈なものとなります。
高い偏差値の学生たちが集まる戦いになるため、受験までにしっかりと準備をしておくことが必要になります。
獣医大学受験のためにどんな勉強をしたらいいかについて気になる人は、こちらの記事も併せてどうぞ。
獣医学部のある大学一覧
先述のように、獣医大学は全国に16しかありません。そのため、立地がとても大切になります。
帰省するときや旅行に行く時、なるべくアクセスが良いところがいいですよね。
獣医学部のある大学を一覧にまとめると下記のようになります。
大学名 | 都道府県 | 国/私立 | 偏差値 |
北海道大学 | 北海道 | 国立 | 69.0−70.0 |
帯広畜産大学 | 北海道 | 国立 | 63.0−66.0 |
酪農学園大学 | 北海道 | 私立 | 60.0−63.0 |
岩手大学 | 岩手県 | 国立 | 54.0−66.0 |
北里大学 | 青森県 | 私立 | 50.0−62.0 |
東京大学 | 東京都 | 国立 | 71.0 |
東京農工大学 | 東京都 | 国立 | 55.0−65.0 |
日本獣医生命科学大学 | 東京都 | 私立 | 45.0−66.0 |
日本大学 | 神奈川県 | 私立 | 42.0−62.5 |
麻布大学 | 神奈川県 | 私立 | 45.0ー62.5 |
岐阜大学 | 岐阜県 | 国立 | 55.0ー62.5 |
鳥取大学 | 鳥取県 | 国立 | 52.5ー62.5 |
岡山理科大学 | 岡山県 | 私立 | 52.0ー63.0 |
大阪府立大学 | 大阪府 | 公立 | 52.5ー62.5 |
山口大学 | 山口県 | 国立 | 62.5 |
宮崎大学 | 宮崎県 | 国立 | 47.5ー65.0 |
鹿児島大学 | 鹿児島県 | 国立 | 62.5 |
こうしてみると、畜産県に獣医大学が多いのはもちろんのこと、意外に都市部にも多く獣医大学が存在することがわかります。また、一応各地方に大学が存在することがわかりますね。
ここだけの話、受験するのに地域はあまり関係ありません(笑)
各地方から多くの人が受験をし、合格した人もみんな出身はバラバラです。それだけ、獣医という職業が魅力的というわけですね。
各大学の特徴
ここまでで、全国には複数の獣医大学があり、そこに合格するのが獣医になるためのプロセスだということがわかったと思います。
では、それぞれの大学にはどんな特徴があるのでしょうか?
各大学の特徴をまとめると、以下のようになります。
都市部の大学 | 小動物(犬・猫・エキゾチックアニマル)を重点的に勉強する。 志望する人も、小動物臨床志望の人が多い。(特に私立) |
地方の大学 | 産業動物(牛・馬・豚・鶏など)を重点的に勉強する。 大動物獣医師や公務員獣医師志望が比較的多い。 |
自分がどのような勉強を行いたいのか、どんな獣医さんになりたいかで大学を選ぶようにしましょう。
獣医師国家試験に合格する
獣医大学を卒業しただけでは、獣医師になることはできません。
獣医師になるには、大学を卒業後、国家試験に合格する必要があります。
ここからは、獣医師になるための最後の砦、獣医師国家試験について説明をしていきます。
獣医師国家試験って?
獣医師国家試験は獣医師の資格を得るための最後の試験で、受験するためには大学でとることのできる全ての単位を取得する必要があります。
毎年 2月の中旬に1度だけ行われます。これに落ちると獣医師の資格を得ることはできず、就職を取り消されてしまうことも珍しくありません。
必須問題とA・B・C・D問題で構成され、それぞれ難易度が異なっています。
必須問題は70%、他は合計で60%以上得点する必要があります。大学に入った後も、ひたすら勉強ですね(泣)
獣医師国家試験の合格率はどれくらい?
獣医師国家試験の平均合格率は、例年90%前後です。
真面目に勉強してさえいれば、そうそう落ちることはありません。
真面目に勉強というのが1番難しいのですがね…
獣医師になるのは難しい?
ここまで、獣医になるにはどうしたらいいのかについて説明をしてきました。
大学に入るために高い倍率の受験をくぐり抜け、6年間勉強したのちにさらに試験に合格する必要があります。
こうした高い壁を乗り越えて獣医になることができれば、きっと嬉しいことでしょう!
獣医になりたいと考えている高校生の皆さんも一緒に勉強をがんばりましょうね!