獣医学生の皆さんの中には「企業の獣医師に興味があるんだけど、どんな仕事なんだろう?」「獣医学生の就職活動はどんな風に進めたらいいのかな?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
獣医学部の先輩は臨床や公務員に進む人が多く、なかなか企業の就活について聞くことができませんよね。そこで今回は、飼料メーカーに勤められている獣医師の先生にお話を伺い、仕事のやりがいや獣医学生の就活についてご意見をいただきました!
企業就活に悩んでいる獣医学生の皆さんにとって非常に役に立つ内容ですので、ぜひ参考にしてくださいね。
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今回お話を伺った先生

飼料メーカーのいいところ・微妙なところ
ーーそれでは飼料会社についての質問をさせていただきます。まず今のメーカーに入っていて楽しいなぁって思うことを教えてください。
まず1つ目に「牛と触れ合うことができる」ということですね。私は牛の担当なので、農家さんのもとに行き「今あげている餌でちゃんと栄養を取れているか」っていうのを巡回してチェックしています。牛のことは大好きなので、幸せな時間ですね(笑)
2つ目は「自分の会社が作っている飼料が農家さんの売り上げにつながった時」はやっぱり嬉しさがあります。農家さんの利益を大きくすることが第一なので、出来る限り安く提供して利益を出してもらう。それがうまくいったときは嬉しいですね。
3つ目に、これはちょっと仕事と関係ないかもしれないんですけど、「比較的休みが取りやすい」というのが嬉しいポイントです。ちゃんと定時で帰れるので、アフターワークの時間が充実しています。
ーーアフターワークの時間には具体的にどんなことをしているんですか?
早い時は17時とかに帰れるので、帰りにショッピングモールに行って買い物したり、ちょっとドライブ行ったりとか…映画を観たりもできるし、好きなことをできるって感じですね。
ーーそれはすごくいいですね…逆に辛いことやきついことはあるのでしょうか?
きついことはそんなにないっていうのが実情です(笑)
ただ、今まだそんなにできる事が多くないので自分1人で色々やれないもどかしさっていうのはすごい感じます。会社は個々の技量ってよりは集団での成果という感じなので、メンバーとお互いが納得できる落とし所を考えていかなきゃいけなかったりっていうのは結構大変ですね。
関連して、個人の意思で進めたいことがあってもなかなか出来ないみたいなことも、会社特有の悩みかなと思います。
就職活動や就職後のギャップはどのような感じ?
ーー次に、現在のお仕事についた決め手に教えていただきたいです。
元々の夢は水族館の獣医さんでそこから方向転換をしたのですが、方向転換する先も色々あるんですよね。獣医師は動物病院とか共済だけではなく保健所や公務員など何にでもなれます。
そうなったときに選択肢がありすぎてどうしようってまずなって(笑)
私はどちらかといえば大動物の方が好きだったので、牛や豚に関わる仕事にまず絞りました。またライフワークバランスを重要視していたので、そういうところを基準に今勤めてる会社を選びました。
ーー業務の内容としては研究に近い気がするのですが、どうでしょうか。
研究に近いですけど、ちょっと違う感じですね(笑)研究職のほうに行きたい気持ちもあったんですけど、がっつり研究者になるよりは現場に即した勉強がしたかったんです。
また会社の方針が自分の思ってることと合致したというのもあって、今の職を選びました。
ーー就職活動はどのように進めたのか教えていただきたいです。
まず就活準備について、私の場合は低学年からずっと水族館の実習で情報を集めて水族館の就職に備えていました。卒業後就職した動物病院は大学の先生と仲が良い先生がいたのでその先生に紹介してもらって実習に行き就職しました。
大学病院の先生はいろんな病院に生徒を輩出していたり知り合いがいたりして顔が広いのでぜひ頼りにするといいと思います。
最後に今勤めている会社は、転職という形だったので獣医専門の転職活動をサポートする方の力をお借りしました。
ーーありがとうございます。今の仕事に就く前と就いた後で何かギャップみたいなものがあったらお聞きしたいです。
えーっとそうですね…やりがいはどっちもあると思うんですけど、動物病院と今の会社とで目指すものが大きく違っていました。
動物病院はもちろん命を助けることが大切で、病気になっている動物に対してアプローチを行います。対して今の仕事は、どっちかというと予防に重きを置いています。牛だけじゃなく牛舎の環境などを見てアドバイスを行うコンサルタント的な側面があるので、「治す」というより「予防する」。
そこがギャップだったと思います。
就職活動はとにかく「広い視野で」!
ーーありがとうございます。では最後に、これから就職していく後輩たちに一言お願いします。
そうですね…すごい究極を言えばさっき言った「獣医師はどんなところでも働ける」ということを最も伝えたいですね。
私が1番感じるのは、獣医学部の学生の子はとにかく視野が狭いと思います。
獣医さんといえば動物病院、共済、動物園、水族館…大体の子がそれしか考えを持ってないんです。
極端な言い方をすればですけどね(笑)私もそうでした。
けれど、意外と私が働いているような企業もあるんですよね。あと製薬だったりとかも。人間の医療機器メーカーでMRとして働いている人もいっぱいますし、とにかく「情報を広く集める」って言うのを就職活動で大事にしてもらいたいです。
大学には必ず学生支援課っていうのがあって、そこで求人や就活の正しいステップっていうのを習うことができます。自分が持ってる資格でどんなことができるのか、とにかく視野を広げてください。
私はちょっと就活のスタートダッシュが遅れちゃったっていうのが1番の失敗だったと思うので、後輩たちにそこは失敗して欲しくないです。
広い視野を持って、先輩に話を聞くでもいいですし色々な人や物を頼りにして、とにかくいろんなことを経験してください。それが1番のアドバイスです。
ーー今回は貴重なお話をありがとうございました!
まとめ
今回は、飼料メーカーに勤められている企業獣医師の先生にお話を伺いました。
さまざまなことを考えた上で今の道に進まれており、やはり自分に合った道を見つけて進んでいくのが非常に大切でした。
今回の内容をまとめると以下のようになります。
- 「自分に合ってない」と感じたら方向転換!
- 獣医師が働くことのできる環境はたくさんある!
- とにかく広い視野を持って就活に臨もう!
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