山口大学共同獣医学部は、鹿児島大学と連携し、生命倫理・感染症研究・臨床教育など幅広い分野を横断的に学べる、西日本屈指の獣医学教育機関です。実践力と研究力の双方を磨けることから全国的に人気が高く、入試難易度も比較的高めの学部として知られています。
しかし、入試の仕組みを正しく理解し、科目ごとに必要な準備を進めれば、現役合格も十分に実現可能です。
この記事では、
- 入試方式ごとの募集人数と配点
- 共通テスト・個別学力検査の科目と特徴
- 面接や足切りの有無
- 数学・理科など科目別の対策法
など、受験生が「まず知るべき全体像」をわかりやすくまとめています。
山口大学共同獣医学部を志望する方が、効率よく勉強を進め、確実に合格へ近づくための指針としてぜひ活用してください。
山口大学共同獣医学部の入試概要

山口大学共同獣医学部は、人と動物の健康・福祉の向上を目指し、鹿児島大学と連携して高度な獣医学教育を行っています。生命倫理や感染症研究など、幅広い分野を学びながら、実践力と研究力を兼ね備えた獣医師の育成を重視しています。
人気が高く入試難易度は高めですが、計画的に学習を重ねれば現役合格も十分可能です。
本項では、山口大学共同獣医学部の入試の配点や出題傾向から、科目別の勉強法と対策までを詳しく解説していきます。
入試ごとの募集人数と配点の違い
山口大学共同獣医学部の入試は、一般選抜前期と一般選抜後期、学校推薦型選抜Ⅱの選抜方式があり、一般選抜前期が各21人、一般選抜後期6人、学校推薦型選抜Ⅱが3人で計30人です。
入試ごとの募集人数と配点の違いは以下の通りです。
| 入試区分 | 募集人数 | 共通テストの配点 | 個別学力検査の配点 |
| 一般選抜前期 | 21人 | 1000点満点 | 400点満点 |
| 一般選抜後期 | 6人 | 900点満点 | 200点満点 |
| 学校推薦型選抜Ⅱ | 3人 | 1000点満点 | 400点満点 |
共通テストの科目と配点
山口大学共同獣医学部の一般選抜における共通テストは、前期は5教科7科目1000点満点、後期は4教科6科目900点満点で実施されます。
前期では主要3教科(国語・数学・外国語)に加え、理科・地歴公民または情報、後期では主要3教科と理科が必要科目になります。
各教科の配点を以下の表にまとめました。
| 教科 | 一般選抜前期 | 一般選抜後期 |
| 国語 | 200点 | 100点 |
| 数学 | 200点 | 200点 |
| 外国語 | 300点 | 200点 |
| 理科 | 200点 | 400点 |
| 地歴公民または情報 | 100点 | |
| 合計 | 1000点 | 900点 |
個別学力検査の科目と出題傾向
山口大学共同獣医学部の一般選抜における個別学力検査は前期のみ実施され、2教科2科目で400点満点です。後期では個別学力検査は面接のみ実施されます。
各入試の配点を以下の表にまとめました。
| 教科 | 一般選抜前期 | 一般選抜後期 |
| 数学 | 200点 | |
| 理科 | 200点 | |
| 面接 | 200点 | |
| 合計 | 400点 | 200点 |
足切りや面接はある?知っておくべき注意点

山口大学共同獣医学部の受験を考えている人は、足切りや面接があるのか、どんな注意点があるのかを知っておく必要があります。
入試方式により、面接の有無などは異なりますので注意が必要です。
本項では、山口大学共同獣医学部の共通テストで足切りが実施されることがあるか、入試方式ごとの受験時の注意点までを詳しく解説していきます。
共通テストで足切りが実施されることがあるか
山口大学共同獣医学部で足きりをしているという情報はありません。
しかしながら、過去の入試結果から、得点率は80%程度必要であると考えられています。最低でも80%は得点できるよう、勉強する必要があります。
個別学力検査における面接対策
山口大学共同獣医学部では、一般選抜後期でのみ面接が実施されます。
後期で受験を考えている人は、面接対策が必要になります。筆記試験は共通テストだけであるため、しっかりと得点することが大切です。
入試方式ごとの受験時の注意点
一般選抜前期では、共通テストの得点比率が個別学力検査の2倍以上あります。
一方で後期では共通テストのみで、個別学力検査に筆記試験はありません。面接のみとなっています。
合格者はどう勉強している?科目別の勉強法と対策

山口大学共同獣医学部の入試は、標準よりやや難しい問題が多いとされています。単なる暗記ではなく論理的思考力や応用力が求められる試験です。
以下では、山口大学共同獣医学部入試に向けた勉強法と対策を科目別に説明します。
数学|多様な問題に触れ、応用力を伸ばそう
山口大学共同獣医学部の数学では、一般的な基礎知識から論理的な回答を導く必要があります。過去問や問題集を利用して、多様な問いに触れ、応用力を伸ばす練習をしましょう。
出題形式と時間
数学の試験時間は120分です。大問4題構成で、1問当たり50点の配点です。
出題範囲と頻出分野
ベクトル、整数、微分や積分の出題が多い傾向にあります。特にベクトルは頻出ですので、十分に勉強しておきましょう。
対策のポイント
証明や図示による解答を求められる場合があります。問題集を利用して、ひとつひとつの問題を丁寧に解答できるよう解答方法に慣れておきましょう。
化学|反復練習で広い知識の定着が必要
山口大学共同獣医学部の化学では、広い範囲から理論化学の問題を中心に出題されます。反復練習をして、多様な知識の定着を図りましょう。
出題形式と時間
化学の試験時間は90分です。大問5題構成で、理論化学中心の出題になります。
出題範囲と頻出分野
有機が頻出分野で、その他酸化還元反応や、イオン結晶、化学平衡など範囲は幅が広いです。理論問題が多いので、しっかりと説明できるようにしておく必要があります。
対策のポイント
無機化学と比べ、有機化学の方が出題が多いため、重点的に勉強をしましょう。教科書傍用問題集や過去問を繰り返し解くことが大切です。
生物|論述問題の回答に慣れることが重要
生物における反応などを説明する論述問題が出題されることがあるので、解答方法に慣れておくことが大切です。獣医系の専門領域ということもあり、動物の反応や遺伝情報などの出題傾向があります。
出題形式と時間
生物の試験時間は90分です。大問5題構成で、問題に対して解答時間が限られています。
出題範囲と頻出分野
動物と植物の反応、体内環境、遺伝情報など、大学に入学してからより深く学ぶ内容の基礎的な知識が出題される傾向にあります。
論述問題や計算問題も出題されます。
対策のポイント
他の獣医系大学の問題集なども利用して、出題範囲の知識を広げましょう。生物系の入試問題集を解くのもおすすめです。
物理|過去演習で計算力を磨くことが大切
過去問題集で計算力を磨くこと、論理的な思考で問題を捉えることが重要です。公式の丸暗記ではなく、応用的な力を磨く必要があります。
出題形式と時間
物理の試験時間は90分で、大問4題構成です。論述問題やグラフの問題が出ることがあります。
出題範囲と頻出分野
過去には、電磁気、力学、熱力学、波動、原子などが出題されています。総合問題として大問1題から出題されることもあります。
対策のポイント
範囲が広く論理的思考が必要な問題が多いため、まんべんなく過去問題集を解きましょう。公式などの丸暗記では通用しないため、注意が必要です。
計画的な学習で確実に点を取る実力をつけよう!
山口大学共同獣医学部の入試は、知識量だけでなく論理的思考力・応用力・表現力が問われる試験です。共通テストで高得点を狙うためには、基礎を徹底的に固め、出題傾向に合わせた演習を重ねることが大切です。
「理解して覚える」ことを意識しながら、自分に合ったペースで試験勉強を継続することが、合格への一番の近道です。
計画的な学習で確実に点を取る実力をつけましょう。





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