将来の選択肢がとても広い獣医学生にとって、実習やインターンシップで業界のことを直に体験しておくのは非常に重要です。事前に見ておくことで、将来のビジョンをよりはっきり持つことができるほか、日々の学習へのモチベーションを高めることも可能です。
また実際に現場を見ていないと、いざ就職した時に「思ってたのと違う…」と感じてしまうおそれも。
しかし、なんの手引きもない状態でいきなり実習を決めるのには抵抗がある方も多いのではないでしょうか。
そこでMVAは、現在動物病院に就職している獣医師や実習・インターンに行ったことのある学生向けにアンケートを行い、どのようにして実習に臨んだのか、どんなことに注意するべきかなど様々なポイントについてリサーチを行いました。
これから実習・インターンを考えている方、まだ先の話だけど詳しく知っておきたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
インターン・就職活動について
インターン・就職活動といっても、忙しい学生生活の中で「いつごろ始めたらいいの…?」「どんな手順でみんな始めているの…?」と疑問に感じている方の方が多いのではないでしょうか。
人生に大きく関わる部分のため、確実な情報をもとに動いていきたいですよね。
そこでここからは、「先輩たちがいつ頃から就職活動・実習を始めたか」「就職・実習の流れ」についてアンケートをもとに詳しく解説をしていきます。
いつ頃から就職活動・実習を始めた?
アンケートによると、小動物・大動物問わず、民間の臨床施設に進んだ先輩たちのほとんどは「5年生」の特に「後期」から実習・就職活動を開始しています。
就職まで時間のあるうちから始めることで、さまざまな施設を時間をかけて見ることが出来るという意見が大半を占めていました。また、大部分の方が実習に行った施設の数は「3-5箇所」と回答しています。
全体の5%ほど1年生のうちから複数の病院を見学していた方もおり、かなりの数の病院を見学することができたようです。
早いうちから現場を見ておきたい方は低学年のうちから、就職活動として本格的に病院をみてまわりたい方は5年生の中盤くらいから実習・インターンを始めるのが良いでしょう。
どんな流れで実習・インターンへ行くの?
民間の動物病院へ実習、インターンへ行った先輩たちの多くは、以下のような流れで実習・インターンへ行っていました。
特に「2.実習先へコンタクトを取る」はハードルが高く感じる方が多いと思います。
のちほど実習先の決め方やコンタクトの取り方についても記述していますので、ぜひ参考にしてください。
実習・インターン先の情報収集方法
実習やインターンを考えている方にとって最初の問題は、「そもそもどんなところに実習に行ったらいいの…?」ということではないでしょうか。
特に動物病院は全国に無数にありますし、よほどこだわりがあったり有名な病院でもなければ、どこに行けばいいのか分からないのが普通です。
そこでここからは、実習・インターン先の情報収集方法について、先輩たちへのアンケート結果をもとにお話しします。
インターネットでの情報収集
小動物、大動物を問わず、最も多かったのはインターネットで情報収集を行なったという意見でした。
自分の働く予定の地域や転職サイトなどで検索し、ヒットした場所へ行ってみたという方がほとんどのようです。
大きな病院では就活・実習のための特設ページを持っているところもあり、そういった病院ではインターネット上でインターンを受け付けていることも。
「いきなり電話でのアポイントは敷居が高い…」という方は、インターネットでエントリーできる病院を探してみても良いのではないでしょうか。
また、「自分の興味のある学会に参加している病院を調べた」という回答もありました。
「興味のある学会に参加している=就職後にその分野に関われる可能性が高い」と考えられるので、気になっている分野のある方は学会等をチェックしておくのも良いでしょう。
先輩や教授からの情報
先輩や担当教員からオススメの病院や知り合いの病院を紹介してもらい、そこに実習に行ったという方もかなり多くいました。
全く知らない病院に行くよりも心持ちとしては楽に行けるため、とてもオススメの方法です。
また自分一人でコンタクトを取る必要もないため、病院に連絡するハードルの高さから実習を渋っている方には非常に適した方法だと言えるでしょう。
紹介してくれた先輩や先生とのつながりを就職後に維持しやすいというのも、メリットに感じる方は多いのではないでしょうか。
就職説明会
獣医大学主催の就職説明会に参加し、そこから病院の情報を得たという方も非常に多いです。
就職説明会には全国から毎年数多くの病院が参加し、さまざまな方法で職場の特徴やアピールポイントをPRします。
中には説明会用の動画を作成する病院もあるほどです。
1日でかなり多くの病院の情報を得られるほか、その病院で働いてる方々を直に見ることのできるまたとない機会でもあります。
「どんなところに行こうか迷う…」という方は、まず合同就職説明会に参加してみるのが吉でしょう。
実習・インターンに行く際の心構えと実習先で確認すべきこと
ここまで民間動物病院の実習・インターンについて説明してきましたが、やはり実習やインターンに行く際には相応の準備が必要です。
行った先で失礼のないように最低限守るべきことはありますし、労働環境を見極める上でチェックしておくべきポイントも数多くあります。
そこでここからは、民間の動物病院へ実習・インターンへ行く際に心がけておくべきことについて解説をしていきます。実習に行ってから後悔しないように、しっかりと確認しておいてくださいね。
「礼儀・挨拶・メモ」はマスト!
まず大前提として、実習の現場では礼儀と挨拶が全てです。
服装や髪型、言葉遣いなど、決して失礼のないように整えた状態で実習には向かうようにしましょう。
「こちらは職場を選ぶ側」なんて、おごった考えを持ってはいけません。
しっかりとした挨拶やハキハキした態度も大切です。常に学ぶ姿勢を持ち、積極的に取り組みましょう。
また、現場に行く際には必ずメモを持って行ってください。
学習する姿勢をアピールできるのはもちろんですが、病院を実際に見て感じたことや気になったことを忘れずに書き留められるのは大きなメリットです。
現場で確認すべきこと
いざ動物病院へ実習・インターンに行っても、漫然と過ごしてしまっては意味がありません。
そこで、以下に実習へ行った先で注意すべきことをリスト化して掲載しています。
アンケートで先輩方から「役立ったこと」や「後悔したこと」を募集して作成していますので、獣医学生の皆様にかなり役立つのではないでしょうか!
まとめ
今回の記事では、獣医学生が民間の動物病院へ行く際の流れや注意点についてお話ししました。
獣医学生が卒業後のキャリアを考えていく上で避けては通れない、実習・インターン。
初めは不安に感じることも多いと思いますが、きちんと準備をしていけばその悩みは大きな学びに変わります。
この記事を参考に、ぜひ納得のいくような就職活動を行なってください!
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