動物に関わる職業として、目指している人も多い獣医師ですが「獣医師は給料あまりもらえないよね…」「待遇悪くて、ブラックなんでしょ？」という声もインターネットを中心によく聞かれます。
そのため、目指している人の中には「そんなにネガティブな面が目立つのならモチベーションがあ上がらないなあ…」と感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、実際に大学の獣医学科に通っている学生3人にインタビューし「実際その世界に入ってみて分かった、獣医という職についてのイメージ」や「職種ごとの獣医師の待遇」について聞いてみました！
獣医を目指している人のモチベーションアップにもつながると思いますので、是非チェックしてみてくださいね！また、YouTubeではインタビューの動画版も公開予定！
今回インタビューした獣医学生
今回お話を伺ったのは、国立獣医大学5年生の3人。
みな出身地も年齢もバラバラです。
それぞれが持つ「獣医師」という職業へのイメージ
ーー「薄給」「低待遇」というネガティブなイメージが語られがちな獣医師ですが、皆さんはどんなイメージを持っているんですか？
徳留：大学入学以前は、大好きな動物の命を自分の手で救うことが出来る職業に強い憧れがありましたね。自分のペットを自分で治療してあげることも出来ますし。
ーーそのイメージは大学に入っても変わっていないのですか？
徳留：変わりました（笑）
「薄給」というほどではないですが、たくさん勉強した割に対価はそこまでないというイメージですね。それを補うために、学生のうちからYouTubeなどの活動を精力的に行っています。
ーー坂口さんも同様の考えですか？
坂口：そこまでネガティブなイメージはないですね（笑）
むしろ、ネガティブな面を超えるやりがいや面白さがあると思います。特に、常に動物が職場にいて周囲の人が全員動物好きという職業は、唯一無二だと思います。
ーー確かに、職場に動物がいるというだけで相当特殊ですよね。
坂口：それに、待遇に関しても相当改善されてきている感じはします。一般にキツいと言われている小動物臨床でも、ブラックからグレーくらいにはなったかなという（笑）
どんなに失敗しても公務員になれるというのは、資格として相当魅力的だと思います。
ーーなんやかんやでモテる職業だなというのは、自分も感じます（笑）
坂口：僕はそこまで言っていませんよ⁉︎
職域の幅広い獣医師、学生はどう考えている？
ーーひと口に獣医師といっても「小動物臨床」「大動物臨床」「公務員」など様々な種類があると思いますが、皆さんはどのような道に進もうと考えているのですか？
徳留：僕は小動物臨床です。
坂口：自分もです。
ーーなるほど、自分は企業に入りたいと考えているのですが、お二人は獣医師の様々な職種についてそれぞれどんなふうに考えているのですか？
坂口：経済や生活的に安定を求めるなら、公務員が1番かなと思っています。
次に企業、大動物臨床ときて最も大変なのが小動物臨床なのかなと。
ーー確かに、残業をしてもきちんとお金をもらえたり基本的に定時勤務だったりと、働きやすいという話はよく聞きますね。
徳留：「獣医学科には入学したけど正直あまり動物が好きじゃない」という人は公務員を第一志望にしている人が多いイメージがありますね。医学部の滑り止めで獣医学部を受験したという人も結構な数いますし。
ーー言われてみれば。企業を志望している人も、体感では似ている気がします。
徳留：動物に関わる機会も臨床に比べると相当少ないですからね。また、一度職に就いた人が、合わずに辞めて公務員になるという流れもよく聞きます。逆も然りですが。
ーー合わないと思った後にリカバリーがききやすいというのも、獣医という職業の大きな魅力ですよね。
小動物臨床志望の学生、大動物臨床についてはどう考えている？
ーー臨床の中でも大動物、小動物と種類があると思うのですが、どのような特徴があると二人は考えていますか？
坂口：大動物は、「臨床に携わりたいけどワークライフバランスを保ちたい」って人が比較的多いイメージです。もちろん、大動物が好きで是非携わりたいという人も大勢います。大動物はロマンの塊ですからね。僕も、小動物だけでなく大動物にも関わりたいと思っています。
ーー大動物の中には牛や馬、豚など様々な種類がいると思うのですが、それぞれの違いはどう考えていますか？
坂口：一般に大動物獣医が関わるのは、牛や豚が多いイメージです。市場の流通が多い動物たちですね。対して、馬の獣医は狭き門のイメージがあります。JRAや地方競馬場などが主な職場ですね。
牛や馬は一頭一頭診ますが、豚は群としてコンサル的に診るという認識です。
小動物臨床の待遇は悪い？
ーー最後に小動物臨床についてですが、待遇の悪さや大変さについて先ほども少しお話に挙がりました。
そこについてお二人はどのように考えていますか？
徳留：そこまで圧倒的に待遇が悪いところばかりではないと思いますよ。正直、病院によりけりだと思います。
坂口：僕もそう思います。5年目にもなると様々な病院を見て回っているのですが、病院によって勤務形態や給料など全然違います。多くの病院を見て、自分に合ったところを見極めるのが大切だと思いますよ。
まとめ
・獣医師は圧倒的に超ブラックというわけではない。むしろ改善されてきている。
・獣医師には様々な種類があり、それぞれにカラーがある。
・病院や組織によって待遇は全然違うので、自分の目で確かめることが大切！
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